第1章では、市場や見込み客をどうとらえるか、顧客との関係をいかに築くかなどについて、主に思考の面から啓発を行っている。第2章では、顧客が何にひかれるかを示しながら、マインドシェアを築くための効率のよいマーケティング法を唱えている。第3章では、スポットCM、ダイレクトメール、テレマーケティングなどで顧客をつかむ表現方法を具体的に示している。第4章では、「成功する行動の鉄則」としてさまざまな角度からマーケティングのノウハウを説いている。
マーケティングでは見込み客が直面する問題の解決を売れ、など全体的に意識改革をうながすような提言が多くなっている。これは、具体的なアプローチを求めている人にはやや物足りない言い回しでもある。ただ、今までもっていたマーケティングの考えに、攻撃的な思考をプラスしようという人には役立つだろう。(棚上 勉)
『おさるのまいにち』『おさるはおさる』で路傍の石幼少年文学賞を受賞した、いとうひろしによる絵本。わかりやすいストーリーと、ほのぼのとしたイラストで展開され、穏やかな暖かさに満ちている。「だいじょうぶ だいじょうぶ」というおじいちゃんの“おまじない”がぼくに教えてくれたのは、「この よのなか、そんなに わるい ことばかりじゃ ないって ことでした。」
子どもたちに、読み聞かせをしている親にとっても「だいじょうぶ だいじょうぶ」という言葉はおまじないになるはず。子育ての責任と不安に、ふと疲れたお母さんにも手にとってほしい。(小山由絵)